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もうすぐ「個人情報」が変わる?

もうすぐ「個人情報」が変わる?

さて、キャッチ―なタイトルで幕を開けました本日のBTMブログ。
今回は「個人情報」がテーマです。
実は今年の5月30日から、「個人情報」が変わります。知ってました?

保護される「個人情報」の範囲が変わっちゃうの?

いえいえ。ネタバレすると、保護される「個人情報」の範囲に変わりはありません。
タイトルは完全にツリです。
少しでも自社サイトへのアクセス数が増加することを想ってした行為……この努力、泣けるでしょ (´∵`)

おふざけはここまでにして、以降では法務担当者の視点から『改正個人情報保護法』について解説します。

Let’s Study! ~そもそも「個人情報」とはなんぞ?~

ここでクエスチョン。
あなたの右手ひとさし指にある指紋。それって「個人情報」だと思いますか?

入社したての20代Nさんは、きっと直感で 「YES!!」 と元気よく答えたでしょう。
30歳になったAさんは、相変わらず筋トレばかりして、問題をスルーしましたね?後で会議室に来るように。
40代中盤のIさんは、真剣に考えすぎて答えが出なかったようです。寝不足ですよ。

このクエスチョンの答えを言う前に、まずは「個人情報」とは何なのか、Let’s Study!

「個人情報」は、『個人情報保護法』ではっきり定義されています。ただの一般名称じゃないんです。
ところがどっこい、簡単には説明できません。法律には、長文で難解な文字がずらーっと並んでいます。
それを全文紹介すると、それだけでブログが終わってしまいかねませんので、かなり簡略化したものを書くと……

「個人情報」とは

「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、
①氏名、生年月日その他の記述等から、特定の個人を識別できるもの
②個人識別符号が含まれるもの

上の①か②のどちらかに該当すれば、「個人情報」です。
もともと、改正前の法律に規定があったのは①だけです。法律が改正されたことで、新しく追加されるのは②です。
②に注目し、次の章に進みましょう。

ここが変わった! 「個人識別符号」の登場

改正法により新しく追加された「個人識別符号」ですが、2種類あります。
①身体の一部の特徴を電子計算機のために変換した符号
(例えば … DNA情報、虹彩、声紋、歩行の態様、手指の静脈、指紋・掌紋)
②サービス利用や書類において対象者ごとに割り振られる符号
(例えば … 旅券番号、免許証番号、マイナンバー、保険証番号)

あった!指紋!!
そうです、クエスチョンの正解は、「指紋は個人情報」でした!

ところで、上で説明した「個人識別符号」 のうち、②はザ・個人情報って感じがしますね。
一方、①の中には、これって個人情報なの?と訝るものもありますね。DNA情報はそれっぽいけど、歩き方が個人情報……?
でも、下の図を見れば、なるほどーって気がするのではないでしょうか。

※日本学術振興会 「歩く姿で個人がわかる「歩容認証」:未来科学捜査への期待」(図2 歩き方の個性(左)と歩容特徴(右)) より引用

いやー、本当に凄いです。歩き方だけで個人を特定できるなんて。
これは文句なく、個人情報で納得ですね!

「個人情報」は変化する

私は、「個人情報」は時代とともに変化するものだと考えています。
それまで「個人情報」と評価されなかったものが、技術革新に伴い「個人情報」と評価される……そんな世の中が現代社会です。

個人情報の保護の意識は日本国内だけのものではありません。グローバルな視点で重要視されています。しかし、未だに統一的な定義はされていないと言えるでしょう。
その一因としては、上で述べたように「個人情報」の範囲そのものが変化する点が挙げられると考えます。

今後も技術革新に伴い、想像もできないものが個人情報として取扱われる時代が来るでしょう。
……うーん、ちょっと考えてみたけれど思いつきませんね。そうだ、『個人の温度』なんてどうでしょうか?

法律での定義は変わったけれど

最後にもう一つのトリビア。今まで話したことをひっくり返すようですが、今回改正された「個人情報」の定義は、個人情報の範囲を明確にしたにすぎず、従来の考えを変更するものではないと言われています。
つまり、法律上の文面ではそこまで明確にしていたわけではないけれど、実務レベルでは保護すべき対象としてカバーしていたんですね。

でも、わざわざ法律を改正してまで変えたという点に深い意味があります。法律で「個人情報」を明確化するとしないとでは、これを見た人間の意識付けが全く違います。
今後も個人情報の保護を強化していこうという、国の強い姿勢が感じられますね。

知ること < 守ること

今日は何が個人情報に当たるのか?をテーマにお話をしてみました。
でも、{何が個人情報に当たるのか?}を考えるより、{どんな情報であっても適切に取扱う!}という意識を持つことが重要です。
自分自身の情報も、他人の情報も、不用意に取り扱わないように注意しましょう。

次回予告

本日は、『改正個人情報保護法』のさわりの部分をお話ししました。
次回は、「日本以外の外国では、どのように個人情報が取扱われているのか?」をメインテーマに、グローバルなお話をしようと思います。
そして、次回のグローバル話の担当者はなんと人事部のアサコです w(゚o゚)w
現在、必死で勉強しておりますので、公開までしばらくお待ちください~。

再見!

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